会社設立までの個人履歴【その6】

お客さんの中に一部上場の会社が一社あった。
潰れた会社からの引き継ぎなので、お付き合いして頂いているのだけれど、新規発注に関しては躊躇している様子だった。

「この見積だと単価が高いから、総額は変えなくてもいいから、単価を安くして期間を多めにするように書き直してよ。」

個人や屋号に対しての単価、法人に対しての単価、それぞれ上限が社内規程で決まっているためだ。
担当者の方は凄くいい人で、発注してあげたい気持ちと社内規定との間で、色々と遣り繰りを考えてくれていました。

そして、ふっと、あることが頭に浮かんだ。
『そろそろ、法人組織にするべきかな?』

会社設立までの個人履歴【その5】

ある日のこと。
メンテナンス作業に行くと、「〇〇の動作のところなんだけどさ…」と担当部長が話しかけてきた。

話を聞いた後、「ああ、じゃあ、変更しておきますよ」と言いかけた時に、担当部長が「で、見積もり貰えるかな?」と言ってきた。
(゚д゚ノ)ノ(ど、どう云う意味なんだ?)と、一瞬、何のことかわからなかった。

で、見よう見まねで見積もりを出して、受注。
これが最初のお仕事だった。

以後はトントン拍子。
改修案件だけでなく、新規案件の相談とかも寄せられて、受注が増えていった。

その内、段々仕事が舞い込んできた。
フリーで喰っていける様になった。

28歳の時の話。
人生、どこで、どうなるかは、わからないよね? ┐( ̄~ ̄)┌

会社設立までの個人履歴【その4】

強制的に独り立ちする格好になってしまった27歳の秋。
元々がサラリーマン的思考なので、フリーになるのは怖かった。
ものすごく悩みました。

失業保険の間だけでもやってみるか?
何ヶ月食っていける分の貯金があれば、思い切れる?
何年分?
そんなこと言ってたら、一生食うに困らない人間しか起業出来ないよ!

そんな時、頭に浮かんだ言葉。

『長い旅行に必要なのは、大きなカバンじゃなく、口ずさめる一つの歌さ♪』 by スナフキン

人生長いんだし、全てを用意してから歩んでいく訳じゃあない。
スナフキンの言葉を頼りに、フリーでやってみることにしました。

あ、もちろん、失業保険の間だけでもって、軽いノリで(=^▽^)σ
(↑失業保険の件は、もう時効だよね?)

会社設立までの個人履歴【その3】

で、その転職した会社が、ある日、崩壊した。

「会社は潰れるが、個人で保守を継続して貰いたい。
君との個人契約に切り替える様に、何社かの客先には話した。
それでしばらくは、喰っていけるはずだ。」

えっ!!(ΟдΟ∥)

サラリーマンなら、自動的に転職を考えると思います。
もちろん、当時の私自身も同じ考え方でした。

次の就職先を探していた私は途方に暮れました。

・・・・・・転職できないじゃん!ヾ(-_-;)

会社設立までの個人履歴【その2】

その後、転職したのはCTI(コンピューター・テレフォニー・インテグレーション)を扱っている会社でした。
現在、CTIと言うと、コールセンター向けのシステムを指しますが、当時は名前の通り、コンピュータと電話を融合させたシステム全般を言いました。

当時、電話のことなんか何も知りませんでした。
と言うか、それが一般的な話で、ソフト屋さんはソフトのことしか、電話屋さんは電話のことしか知らなかったので、CTIを手がけるエンジニア自体が貴重な存在でした。
ここで勉強した知識が、独立した時にニッチな市場で活躍できる基礎となりました。

また、最初の会社は下請けがメインでしたが、この会社は製品販売がメインでした。
その会社形態の違いによって、メンテナンスやクレーム対応が全く違います。
この辺の体験もその後の糧となりました。